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シン (Sîn) は、古代メソポタミアで信仰された月の神(男神)。シンはアッカド語の名前であり、シュメール語ではナンナ (Nanna)。「ナンナ」はアッカド語ではナンナルと呼ばれる〔。 == 解説 == シュメール人の都市ウルの主神でもあり、アッカド時代になるとメソポタミア諸王の王女がウルのナンナ女祭司に任じられるようになり〔『世界大百科事典』第3巻371頁(ウルの項)。〕()、また人名の一部としても用いられることが多くなっていった〔『世界大百科事典』第14巻212-213頁(シンの項)。〕()。またウルと並んで、メソポタミア北部のハランもシンの祭儀の中心であった〔。 メソポタミアにおいてシンは月を司り〔『オリエントの神話』36-38頁。〕、大地と大気の神としても信仰されていた〔『世界神話辞典』50-51頁(シンの項)。〕。月の規則正しく満ちては欠ける性質から「暦を司る神」とされ〔〔、同時に、月は欠けてもまた満ちることに由来し、豊穣神としての側面を持ち合わせていたと考えられる〔『神の文化史事典』378-379頁(「ナンナ(シン)」の項)。〕。 また、「暦の神」としてのシンは「遠い日々の運命を決める」力を持っていたとされ、彼の練る計画を知った神はいないとされる〔。 シンボルは三日月で、三日月に似た角を持つ雄牛と深い結びつきを持つとされた〔。 ナンナはエンリルの最初の子であり、母はエンリルの配偶神ニンリル。エンリルが強引にニンリルに迫り、身籠ったのがナンナだという。あるときナンナはニップルの都市神であるエンリルを訪ね、多くの供物を捧げ、ウルに恵みを授ける約束をもらっている〔。 配偶神はで、彼女が当初はナンナの求婚を拒んだため、ナンナは地には農作物、森や川には鹿や魚など、多種多様の豊穣をもたらした。そのことでニンガルは、ウルでナンナと共に暮らすことを決めたという〔。シュメールではナンナの子は太陽神と金星神イナンナとされ〔、アッカドではシンの子は太陽神シャマシュと金星神イシュタルとされた〔。 == 脚注 == 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「シン (メソポタミア神話)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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